元教員が挙げる、過度に学年で揃えさせる管理職へもたざるを得ない3つの違和感

投稿者: | 2017年3月18日

昨今小学校では、過度に学年・学校で揃えさせる管理職がいます。

教室内の掲示や学習のルールを画一的に押し付ける、「〇〇(自治体名・学校名)スタンダード」なんかはその最たるものです。

確かに昔から小学校は「学級王国」などと揶揄されてきたような担任一人がクラスを見る(担任間のズレが起きる)弊害があるので、どの先生になっても子どもたちが同じような教育を受けられる平等性は必要だと思います。

また、教科担任制の中学校では学年で揃えなくてはいけないところも多いでしょう。

しかし、何事もバランスの問題で、何でもかんでも「学年で揃えろ」「学年で揃えろ」としつこい管理職に対し、私は小学校教員時代、違和感がありました。

今回はその違和感を3つにまとめました。

 

1.目的はクレーム対策?

学年で揃えること、目的が子どもたちが受ける教育の平等性の担保のためならまったく違和感はありません。クラス担任によって子どもが受ける教育内容が異なることは良くありません。

しかし、(主に授業参観時の授業で)たった数時間の進度の差を認めなかったり、授業で使用するワークシートを統一させたりと、そこまで合わせる必要ある?と思うことが多々ありました。

なぜそこまで合わせる必要があるかというと、私が学校現場にいた時感じたことは、管理職が親からのクレーム対策にしているのではないかということです。

つまり、親から何か指摘をされたときに、

「学年で決めてやってますから!」

と切り返すために教員にやらせているのではないかということです。

おそらく諸外国では反論にならないこの「学年で決めてやってますから!」、しかしなぜか日本ではこれで納得(妥協)する親がとても多いことを管理職はとてもよく知っています。

多くの日本人は、“みんな(学年)で決めたことは覆さ(せ)ない”というよく分からない暗黙の了解があります。

私なんかはひねくれ者なので、いやいや内容次第でしょ、と思うのですが、それほど深刻な問題でない場合、多くの親は「学年で決めてやってますから!」でそれ以上は突っ込んできません。

これに味をしめてる管理職、クレーム対策、嫌ですからせっせと教員に学年で揃えさせようとします。

違和感を感じます。

 

2.子どもはクラスごとに異なる

学級間で指導内容が異なっているのは問題があると思います。

しかし、指導方法は異なっていても問題はないはずです。いや、それどころか、クラスによって違う子どもたちがいるのですから、適切な指導方法は異なるはずです。

例えば、学習障害の子どもが多いクラスでは補助的なワークシートを活用する、集中力が持続しない子どもが多いクラスでは算数でバンバン問題に取り組ませる、等です。

にもかかわらず、現在の学校現場は学年で同じ指導案で授業させる等、指導方法までも画一的に揃えさせようとさせる傾向があります。

これで子どもたちのためになるのかといえば、私はそうはならないと思います。

必然的に、子どもたちに合わせて教育するのではなく、子どもたちをこちらに合わせる教育になるからです。こんなんで、良いわけがありません。

クラスごとに子どもたちは異なるのに、過度に統一させること、違和感しかありません。

 

3.担任だってそれぞれ異なる

子ども同様、当然ながら担任教員もそれぞれ、経験年数も違えば、性別も授業スキルも得意な科目も性格も異なります。

しかし、担任が異なるからといって、子どもたちが受ける教育内容に差があってはいけません。

それは理解できます。

ですから、必要なことは、学年で統一して進めなくてはならないことと、自由をもたせるところのバランスなわけです。

しかし、このバランスを取ることは現場レベルで一つ一つ見極めていかなくてなりませんから、面倒で大変です。

それで、楽だからということで、画一的な方法を押し付ける、管理職や教育委員会が目立つような気がしてなりません。

画一的な方法を押し付ける弊害は、その担任の長所・個性を潰すことになる場合があることです。

また、多様性をもった教員集団であることで、学校全体が活性化されるのに、その芽も摘み取ってしまいます。

多様な子どもたちに応対するには多様な教員が必要だし、様々な教員・指導方法に巡り合うことも子どもたちにとって貴重な経験なのではないか、私はそう考えます。

子どもたちの個性を伸長させろ、と言っておいて、教員の個性を徹底的に潰す昨今の流れ、違和感を感じざるを得ません。

 

★まとめ

教員時代、上から同じやり方でやれ、と指示・命令されて、本当に嫌でした。なぜ嫌だったかというと、子どもたちのためにならないと思うことが多かったからです。

子どもたちに合わせて教育するのではなく、子どもたちをこちらに合わせる教育に本当にウンザリしていました。本来、教育はいかに子どもたちに合わせた指導ができるかどうかを考えるべきで、現場の教員がそれを実践できるようサポートするのが学校管理職の役目なのではないでしょうか。

親からのクレーム対策で画一的に指導させる・・・。あまりにひもじい発想で悲しくなります。

学校管理職には何も期待できないので言いますが、保護者には深刻な問題を除き、「他のクラスと違う」ことで過度にクレームを入れないでいただきたいものです。

以上、元公立小学校教員トウワマコトによる、「過度に学年で揃えさせる管理職へもたざるを得ない3つの違和感」でした!

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