この記事は、現場経験者の元教員が挙げる、ニッキョウソに感じる3つの違和感の続きです。
前回、日教組に感じる違和感についてまとめました。
今回は、一現場経験者として日教組に望むことについて3つにまとめました。
では、元小学校教員による、「現場経験者の元教員として、日教組に望むこと3つ」です。
1.時間外労働撲滅の実現
現状、教員の業務量はとても勤務時間内に終わる量ではありません。
よって多くの教員は残業代なしで平日は夜遅く、休日出勤もして、何とか滞りなく業務を回しています。
しかしその無理により、年間約5000人の休職者や自殺者、過労死者まで出ています。
精神疾患で休職教員5009人 15年度(出典:毎日新聞)
過去10年で新人教員の自殺者が少なくとも20人(出典:NHK)
本来は教材研究、授業の準備についても勤務時間内に用意できるようにすることを求めたいですが、個人的にすすんで行いたい人や仕事の線引きが難しい等の理由や現状を鑑みて、そこまでは望みません。(高望みはしません)
せめて、超勤四項目以外の、勤務時間外に会議や行事の準備は一切行えないことを労働組合として教育委員会に交渉し、実現してほしいのです。
そのためにはまず、押印での勤怠管理ではなく、タイムカードによる勤務管理の義務化を目指すべきと私は思っています。
2.休憩時間確保の実現
勤務時間外と同様、学校現場では休憩時間を平気で無視して会議や行事の準備が行われることが多々あります。
給食指導の時間を休憩時間にあてている自治体もあるようです。
労働基準法を遵守していないのです。
早く帰りたいから休憩時間に仕事をする、というのは個人の自由ですが、あくまでも「自由」にすべきであって、強制力の伴う会議等は行うべきではありません。
管理職に法律を遵守させ、毎日しっかり休憩時間を取るという当然の権利を行使できるよう、日教組の取り組みに期待したいです。
3.大幅な仕事量の削減要求
労働環境を改善するためには、一人あたりの業務量を減らすことが必要不可欠です。
そのためには、教員を増やすか、仕事を減らすしかありません。
教員を増やすことは財政との兼ね合いがあるので難しいでしょう。
であれば、仕事量を減らすしかないわけです。
それなのに現状は、英語は小学校3年から、プログラミング教育の導入、道徳も教科化、土曜授業復活・・・。
真逆をいっているわけです。
だから、日教組には、
- まずはこれ以上人員増なしに新たな取り組み増やさない
- 不要な行事の削減
- 不要な調査の削減
- 業務から外す契約(例えば、給食費の取り立てや会計事務、部活指導等)
多くの教員のささやかな願いは給料アップなどではなく、「仕事量の削減」です。
余計な仕事が減らされることで、子どもたちにと向き合い、自身の健康と生活が成り立つことを望んでいます。
★まとめ
日教組の組合加入率、かなりの勢いで減少傾向だと聞きます。
日教組の加入率、初の25%割れ 39年連続で減少(出典:ハフィントン・ポスト)
しかし、政治活動を一切やめ、上記のような労働環境の改善だけに注力していく方向に舵を切りなおせば、加入率もアップし、教員のため子どもたちのための日教組になることができるのではないでしょうか。
そうすれば一般のイメージも良くなり、世の中からも応援されるようになると思いますよ。
以上、元小学校教員トウワマコトによる、「現場経験者の元教員として、日教組に望むこと3つ」でした!
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