学校ではお昼時に行われる掃除。
多くの子どもたちが嫌いなやつです。
今回は、その掃除指導を巡るおかしな点を3つにまとめました。
では、元公立小学校教員による、「ここがヘンだよ掃除指導」です。
1.今どき、ほうき・ちりとり・雑巾?
ルンバとかロボット掃除機が普及しているこの21世紀に、家庭で日常的に、
- ほうき
- ちりとり
- 雑巾
未だにこれらの掃除道具を使用して掃除している人いますかね?
ロボット掃除機までいかなくても、掃除機やクイックルワイパーを使っている人が多いと思います。
にもかかわらず、学校では相変わらずの、「ほうき」「ちりとり」「雑巾」。
昔の文化を学ぶとか、大掃除のときだけとかなら分かります。
しかし、日常的にこれらを使い続ける必要がある理由が私には分かりません。
大人になっても使わないもの使う練習しても、何の約にも立たないと私は思うからです。
しかもほうき、結構ホコリが立ちます。
アトピーとか、アレルギーをもつ子どもも多いのにナンセンスです。
1クラスに1つの掃除機と、ほうきをすべてクイックルワイパーに替える、これくらい予算的にも十分可能です。
未だに「ほうき」「ちりとり」「雑巾」を使う学校、おかしいです。
2.時間いっぱいまでダラダラとやらせる教員
私は小学校教員時代、「終わったら終わり」というごくごく当たり前のことを子どもたちに指導をしていました。
しかし、多くの先生たちは、悪い意味で真面目なので、「決められた時間が来たら終わり」という指導をしていました。
これは子どもたちにとって、掃除するところがなくなってもまだ掃除を続けなくてはならない、ということを意味します。
どうなるか?
そんなの考えるまでもありません。
もう掃除するところなどないのだから、遊び始めるに決まっています。
(こういう指導をする先生は、それでもまだ汚れている箇所を見つけ、掃除しなさいという意図なのでしょうが、今の都市部の大半の子どもには無理です)
そして更にひどい教員の場合、叱り始めます。
「ちゃんと掃除しろ」って。
私はこの悪循環の陥るのを防ごうと思い、「終わったら終わり」という形にしていました。
この形の良いところは、ゴールが見えるので、子どもたちはほとんどサボらないし、効率的に掃除することを考えて行うようになるところです、低学年でも。
そして早く終わってしまったら、早めに5時間の準備をさせます。
ですから、私は時間いっぱいまでダラダラと掃除させる教員、おかしいと思います。
3.一切自分は掃除しない教員
小学校の場合、低学年の先生たちそのほとんどがは子どもたちと一緒に掃除をしますが、中学年以降になると、一緒に掃除をしない教員が増えます。
子どもたちだけでもできるから、ということもありますが、勝手に休憩時間にして職員室でコーヒーを飲むためにという者や教室にはいるけれどノート添削や宿題のチェックをするためにという者もいます。(たまにであれば良いでしょうが、問題は毎日の者です)
中学年以降でも、教員が子どもたちと一緒に掃除することで、
- 掃除の見本を見せることができる
- 一生懸命やっている子ども、効率を考えてやっている子どもを褒めることができる
- トラブルが起きたとき、すぐ対応できる
- 安全管理ができる
等の多くの指導上の効果があるにもかかわらず、です。
(とはいえ、担任だけを責めるのは酷で、一緒に掃除ができないのは、仕事量が膨大だから、休憩時間がないから、です。ここでも「何でもかんでも担任に任せる」弊害が出ているのだと思います)
自ら見本を示すことで、子どもたちはしっかりと掃除をするようになるのに、自分は一切掃除しない教員、おかしいです。
★まとめ
まず、掃除機とクイックルワイパーに替える。
そして、仕事量を減らしたり、休憩時間をしっかりと確保したりすることで教員が子どもたちと一緒に掃除できるようにする。(あるいは給食・掃除は担任の業務から切り離す、外国のように専門の業者に委託する等)
掃除指導も時代の変化に合わせ、適応していくべきです。