入学前の新一年生の保護者に知っておいてほしいことについて、元小学校教員の経験からまとめました。
1.連絡帳は丁寧に返信できない
幼稚園・保育園時代の習慣で連絡帳に細かく沢山書いてく(ださ)る保護者がいます。
しかし、幼稚園や保育園と異なり、担任は連絡帳に対し丁寧に返信を書くことができません。
その時間が一切ないからです。
幼稚園・保育園の先生とは異なる、ということをあらかじめ知っておいてほしいです。
2.欠席連絡はなるべく連絡帳で
学校は超時代遅れなのでメールやSNSでのやり取りが未だにできません。
なので、欠席連絡は可能な限り、連絡帳で行ってください。
電話でも良いのですが、回線が限られている+子どもの登校時間=勤務時間前なので、なるべく連絡帳でしてください。
「入学のしおり」にもそう書いてあるはずです。
3.宿題を見てあげて
宿題、その可否はあると思うのですが、それはここでは一旦置いておきます。
1年生、特に1学期は宿題を一緒に見てあげてください。
やり方が分からない、内容が分からない、そういうときにサポートをするのもそうですが、発達の段階からみて子どもたちには「即時フィードバック」が必要だからです。
また、ダメな担任にあたった場合、宿題の量が適度でなかったり、授業で教えていないことを出してきたりすることがあるので、一緒に見てあげればそれに対応することもできます。
共働きで毎日は無理でも、少なくとも週に1日は見てあげましょう。
4.いつでも汚れてもよい服装で
私が一年担任をしていた時、図工はいつですか? 図工はいつですか? としつこく聞いてくる保護者がいました。
その保護者は、子どもにいつもオシャレで高そうな服を着させていました。
つまり、図工の時だけ汚れてもよい服を着させるために何度も「(絵の具を使う)図工はいつですか?」と聞いてきたのです。
しかし、担任は、例えば絵の具を使用するような休んだ子が追いつくのにコストがかかる授業はなるべく「全員出席の日」に実施したいのです。
ですから、この日が図工です、と100%のお約束ができません。
また、子どもですから校庭で元気に遊びまわったり、服が汚れる要因は他にも多々あります。
学校はファッションショーではありません。
毎日、汚れても良い服装で登校させてください。
5.時間割はあってないようなもの
小学校の時間割はあってないようなものだと考えてください。
1年生の最初の時期は、丁寧に細かく時間割が提示されるかもしれませんが、それは長くても夏休みまでです。
前述の図工の例でも明らかなように、担任が融通をきかせて学級経営を行っていくからです。
ただし、図書(国語)、体育、音楽(専科)などについては別で、校内で場所の割り振りがあるので、基本的には固定されています。
6.4月、担任は超ブラック労働
1年担任の4月は、ブラックといわれる教員のなかでも最もハード時期の一つです。
各種書類の提出、保護者へのおたより作成、学級づくりのための事務、教材の選定、授業準備、校務分掌(学校で割り振られたクラス以外の仕事)などなど。
朝は子どもたちの登校見守りのために勤務時間前から、夜は日付が変わる直前まで、なんていうことも珍しくありません。
保護者がそれを知ったからといって、どうするんだ!? と言われると、まあその通りで特別何かをしたり何かをしなかったりする必要はないのですが、知っておいてもらえるとありがたいと思います。
★まとめ
- 連絡帳は丁寧に返信できない
- 欠席連絡はなるべく連絡帳で
- 宿題は見てあげて
- いつでも汚れてもよい服装で
- 時間割はあってないようなもの
- 4月、担任は超ブラック労働
担任、保護者と両者が子どものためにともに協力できると良いですね!
コメント
うちの子の小学校も欠席連絡は連絡帳です。なぜ欠席連絡は連絡帳で未だにやっているのでしょうか。担任が専用のGmailアドレスでも作っておけば、保護者はそこにメールするだけでよいし、教員も連絡帳の管理が不要になり楽かなとおもうのてすが。
連絡帳を使うことで、忙しい教員が余計忙しくなると思います。
デジタルに切り替えられない理由や原因は何だと思われますか?
公立学校は情報保護の観点から、外部サーバーのメールサービスを使えないんじゃなかったですかね?確かGmailを学校に提案したらそう言われました。出欠連絡にメールが使えると便利ですが、市町村がサーバーを整えてくれたら施行出来るのではないでしょうか。
不確かな情報で申し訳ありません。