元教員が教える、子どもの指導が困難である5つの理由

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学生の皆さんもご存じのとおり、昨今、子どもたちの指導は大変です。

なぜ大変になるのか。

今回はその理由を元教員の経験から、お伝えします。

では、「教員志望者必見!子どもの指導が困難である5つの理由」です。

 

1.しつけがなっていない子どもたち

昔に比べて、家庭でのしつけがなっていない子どもが増えています。

しつけのなってない子ども。当たり前のことが出来てない。お礼の言い方、お箸の持ち方、座りかた、食事中の最低限のマナーなどなど。最悪なのは、そういった躾まで全て学校がしなければならないと言う事。[20代女性教員]
(出典:仕事のプロが本音を明かす hone.biz

しかし、しつけがなっていないレベルならまだマシです。

ネグレクト気味の親もいれば、虐待を受けている子どももいます。

彼らの指導が大変なことは言うまでもないことは、言うまでもありません。

本来家庭で教えられるはずのことを教えなくてはならないし、そういう子どもたちは他人に対する信頼感が薄いため、素直さもないからです。

しつけがなっていない子どもが多いと、指導は困難さを増します。

2.大人を信頼していない子どもたち

教員を見下している子ども、何事にも冷めている子ども、大人に対する信頼感が欠けている子ども・・・。

冷めた子どもが多い。自分にとって面倒でないこと・楽なことばっか選り好みして、ちょっとでも面倒だと思うとブーブー文句を言う。[20代女性教員]
(出典:仕事のプロが本音を明かす hone.biz

家庭での教育や学校での教育がこれまで上手くいかなかった(学級崩壊があった等)、中学年以上の子どもたちに多くいます。

彼らは教員の言うことを積極的に聞こうとはしませんから、大変です。

3.発達障害の子どもたち

ADHDや学習障害、自閉症など発達障害の子どもたちは、先生の指示が理解できなかったり、友達と上手くコミュニケーションを図ることができないという傾向があります。

文科省の調査によると、6%程度の子どもがADHDや学習障害だとされています。1クラス30人だとすると学級内に約2人いることになります。

私の担任時代の実感から言うと、「もっと多い」と感じます。

言うまでもなく、彼らは手がかかりますし、学級内に多くいるととてもじゃないけど見きれません。

集団経営が難しい。一部の子どもの発達の偏りは、無視できないレベル。[30代女性教員]

特別支援系のお子様も多く、日本語が通じない。たった一人のために、クラス全体がおかしくなることもある。[40代女性教員]
(出典:仕事のプロが本音を明かす hone.biz

発達障害の子どもが多いと、学級経営は困難になります。

4.学力差の大きい子どもたち

子供たちのなかには、もうすでに塾や通信教育などで学習を済ませている子もいて、クラス内で学力に差が出来る事があります。[20代女性教員]
(出典:仕事のプロが本音を明かす hone.biz

学生の皆さんもご存じのとおり、ほとんんどの授業、一斉指導の形態をとって進められていきます。

ここで学力差がある場合、上位層を飽きさせない授業も必要ですし、下位層にも分かりやすい授業を行うことも必要となります。

そうなると、例えばレベル別の課題を用意したりすることが必要になりますが、学校現場は超忙しいので、用意する時間がほとんんどありません。

また、宿題についても学力差が大きい場合、上位層にとってすぐ終わらない、かつ、下位層も自力で取り組める課題を出さなくてはいけない等、学力差が大きいと万事この感じです。

子どもたちの学力差が大きいと、授業の展開、ひいては学級経営はとても難しいものになります。

5.学級崩壊

1~4までの子どもが規律を守らず、また教員の対応・指導が良くないと、最悪の場合、学級崩壊になります。

学級崩壊になると、子どもたちが教員の指示を聞かないばかりでなく、多くの子どもがストレスを抱える環境になる(暴言が飛び交う等)ので、子どもたち同士の関係も悪くなりやすく、いじめなどの問題も生まれやすくなります。

そうなると、子どもたちは教員のことを信頼できなくなっているため、もう教員が何を言っても聞く耳をもちません。

また、子どもたちだけでなく、確実に教員も精神をやられます。

暴言、いじめ、暴行、荒れてるクラスは大変です。精神がやられます。夢にも出てきます。[20代女性教員]
(出典:仕事のプロが本音を明かす hone.biz

★まとめ

いかがでしたか。

子どもの指導が困難である5つの理由は、

  1. しつけのなっていない子どもたち
  2. 大人を信頼していない子どもたち
  3. 発達障害の子どもたち
  4. 学力差の大きい子どもたち
  5. 学級崩壊

でした。

この5つ以外にも、子どもが下校するまでずっと気を張っていなければならないこと、子どもからの暴言を浴びること、放課後のトラブルの解決を行う(LINEなどのネット上のトラブルも含め)こと等、挙げればキリがありません。

それだけ子どもの指導は大変だということです。(まあ、本当に大変なのは子どもではなかったりしますが・・・)

以上、元教員トウワマコトが教える、「教員志望者必見!子どもの指導が困難である5つの理由」でした!

コメント

  1. かなせん より:

    学級崩壊で担任が逃げたクラスに新規で採用された者です。初めの1ヶ月は地獄でした。1ヶ月たち、ようやく子供の顔と性格がわかりだした頃、上司から「どんな酷いクラスでも、1ヶ月たったら自分の責任」「今のクラスのいいところは全部前の担任のおかげ、悪いところは全部自分のせいと思いなさい」と言われました。クラスが落ち着かなくても初任者研修に出張しなければならず、私の不在時に限ってトラブルも多く、出先から研修が終わった報告の電話を入れると、真っ直ぐ帰らず学校に戻れと言われ、補教に入った先生に謝り、保護者に電話を入れ、管理職に報告してから研修の報告書を作成し、翌日の準備をして気が付けば夜、そんな毎日でした。同じ初任者研修の仲間たちは、帰りにみんなで駅前のお店でお茶をしたり、楽しそうに過ごしていました。同じ初任者なのに、なんでこんなに差があるのか、配属先の運が悪かったのか、羨ましかったです。ついに二年後、鬱になりました。こちらの記事を早く読んでいたら、教員なんかなりませんでした。うちは親も学歴は低く、祖父は小さな工務店で働いており、私は一族の出世頭としてチヤホヤされました。でも現実を見て、親は自分たちの無知を後悔し、いつでも辞めなさいと言ってくれています。私は子供が好きだし、子供たちも慕ってくれています。一部のバカ親に負けないでと電話をくれる保護者もいます。辞めるのはいつでもできる、でもここより給料いい仕事もなかなかないわよと学年主任に言われました。私は葛藤しています。管理職に睨まれてもいいから自分の信念に従って教員を続けてみたところ、2年で異動させられました。左遷というやつだと思いましたが、あんな管理職のもとでこれ以上働いたら自分がもっと壊れると思い異動しました。異動先では同士もいて、管理職にたてつきながらなんとかやっています。このまま、自分の信念に従って教員を続けて、限界が来たら辞めればいいやと思う反面、辞めた後の生活を考えるとやはりできる我慢はしなくちゃな、とも思う年齢になりました。今さら転職もできないので。またつらくなったらここへ来ます。ありがとうございました。

  2. 草木饅頭 より:

    かなせんさん、

    すごい状況の中を、いままでよく頑張ってこられましたね!

    わたしは、先生ではなく支援学級の支援員として小学校で働いています。

    学級崩壊が起きているのに、きちんと対応していない管理職の方々をみるとほんとにイライラします。

    かなせんさんが、学級崩壊のクラスを引き継いで頑張っておられたのに、それを認めずプレッシャーをかけ続けられたり、大変な思いをされましたね。

    でも、かなせんさんのことを評価してくれた保護者の方もいたし、かなせんさんの存在はとても貴重なので、つかれたときは、家で花を飾ったり、ハーブティーをのんだり、仲がいい人とご飯を食べたり、愚痴ったりして、気分転換してくださいね。

    子供たちや、ほとんどの保護者、同僚の先生方は、かなせんさんの努力をよくわかっていると思います。

    心身が壊れる前まで気張ったらいけないけど、かなせんさんには絶対辞めてほしくないです。