元公立小学校教員の東和誠です。
今回は、複数の自治体で勤務した経験から、自治体による仕事内容・環境の違いについて説明していきたいと思いますので、教職を目指す学生の皆さんに参考にしていただければと思います。
一口に公立学校教員といっても、働く自治体によって仕事内容や環境が異なります。
今回はそのことについて詳しく説明していきます。
自治体比較(一例)
これは一例として、実際に私が勤務した2つの自治体を比べたものです。
自治体A | 自治体B | |
土曜授業 | 月に一度あり | なし |
業間休み | 5分間 | 10分間 |
週案提出 | 毎週提出 | 学期に一度提出 |
自己申告 | 授業観察+申告表記入+面接 | 申告表記入+面接 |
部活指導 | なし | 朝練指導あり |
学芸会 | 3年に一度あり | なし |
外国語授業 | ALTが授業 | 担任が授業 |
専科 | 音楽・図工・家庭科 | 音楽のみ |
算数 | 学力別展開 | 学級での通常授業 |
学力テスト対策 | 過去問対策 | なし |
教室環境 | 電話あり | 電話なし |
体育館環境 | 冷暖房あり | 連暖房なし |
給食 | センター調理(不味い) | 自校調理(旨い) |
土曜授業
自治体によって土曜授業の有無があります。
自治体によっては、振替休日なしでの土曜授業ですので、事実上週6日勤務となります。
業間休み
2時間目と3時間目の間の業間休みについてはどの自治体も20分間であまり違いはないと思いますが、1-2時間目間、3-4時間目間、5-6時間目間の業間休みが5分間と10分間の自治体があります。
個人的な経験では、結構変わります。授業の準備、体育の着替え、移動など5分間ではキツいです。
週案提出
週案の提出においても自治体によって異なって、締め付けが厳しい自治体では「授業のめあて」の記載の必須、毎週末の提出義務があります。
一方、そこまで厳しくない自治体では毎学期末でOKの自治体もあります。
自己申告
自己申告とは、職務上の目標や自己評価を書くものですが、そもそも実施していない自治体もあります。実施しているにしても、校長による授業観察とセットにされているかどうかなど細かい違いはあります。
部活指導
自治体によっては小学校でも部活指導が存在します。
学芸会
自治体によって、学芸会、展覧会などの有無があります。
外国語授業
英語の授業については、財政が豊かな自治体ではALTがT1として授業できるよう教員配置をしています。基本的には担任による授業を実施している自治体のほうが多いです。
専科
専科についても財政が豊かな自治体では、図工・家庭科・体育・理科などの専科が授業を行います。その分、担任の授業コマ数は減り、空き時間となります。
算数
算数については、自治体によって小学校から学力別のクラス編成で授業を行っています。例えば東京都では算数専科を置いて、学級数+1のクラス展開をしています。
教室環境
教室に電話回線があるかどうかは結構重要です。
こえがない自治体・学校だと一々職員室まで行かなければならないことが増えます。
体育館環境
体育館のクーラー設備は今、徐々に整備が進められている最中だと思います。体育館は体育だけでなく、各行事でも使用するので、どの自治体でも整備してほしいところです。
給食
給食は自校の調理室で料理している自治体とセンターでの調理後に配送している自治体があります。私の経験では、センター方式の給食は配送時間の分、冷えているし、あんまり美味しくなかったです。
★まとめ
これから教員採用試験を受験したり、臨時的任用教員をされる方は、これらの仕事内容・環境を確認したうえで、自治体選びを行うと良いと思います。