小学校の授業参観(学校公開)の後、配られる学校多いですよね、授業アンケート。(運動会や学芸会などの行事の後に配られる学校もあります)
基本的には感じたとおりのことを書けばいいと思います。
が、だからといって、これをレストランのお客様アンケートだと思って、「お客様は神様だ」的な消費者感覚全開で書くとちょっとマズいです。
なぜか?
これ、アンケートなのに、ほとんどの学校が記名式だからです。
つまり、どの親が何を書いているのか担任はすべてはっきりと把握できるのです。
ですから、これはアンケートと捉えるべきではないのです。
では、どう書けばよいのか、元教員として数々の授業アンケートを受け取ってきた私が良い例と悪い例を交えながら、お伝えします。
◆そもそも授業アンケートの内容は?
自治体や学校によって授業アンケートの内容は異なりますが、主な内容としては、
①5段階評価をつけさせるもの(「先生は分かりやすい授業をしていましたか?」「
②自由記入欄
です。
では②の自由記入欄、どのように書けばよいのでしょうか。
◆【良い例】必ず挨拶文を入れる!
いつもお世話になっております。子どもたちが意欲的に学習に取り組んでいる姿を見て、安心しました。今後もよろしくお願いします。
連絡帳のときと同じです。
「いつもお世話になっております」「今後もよろしくお願いします」たとえ批判的な内容を書いたとしても、挨拶文があればOKです。この有無で、大きく印象が変わります。
挨拶文があれば、この親は学校に対して消費者意識ではなく、ともに子どもを育てていくパートナーとして意識しているんだなと担任は感じます。
◆【良い例】可能なら、ほめる!
もし担任が良い学級経営、良い授業をしていれば、ぜひほめてあげてください。若い先生ならなおさらです。
仕事とはいえ、教員だって人間です。子どもと同じです。できて当たり前ではなくて、ほめてあげてください。ほめられると、この学級のために!と+アルファで仕事するモチベーションが上がります。
私は以下のような授業アンケートをいただき、大きなモチベーションになったことがあります。
いつもお世話になっております。子どもたちが45分間飽きないよう、○○先生のたくさんの工夫を感じました。集中力のない我が子も一生懸命先生の話を聞いている姿を見て、感動しました。今後とも宜しくお願いいたします。
もちろん、お褒めの言葉をいただいても記名式なので、担任は社交辞令だろうと一歩引いて受け取りますが、それでも仕事のやりがいを感じる場面の一つではあります。
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◆【悪い例】挨拶文なし、批判のみ
一方で、消費者意識全開で書かれた(挨拶文のない)以下のような授業アンケートは担任のモチベーションを著しく下げます。
ウチの子は何度も挙手したにもかかわらず、
指名されませんでした。子どもがやる気をなくします。 先生のミスが多々見受けられました。しっかりやってください。
挨拶文があれば、印象は異なるのですが、挨拶文もなく、これだけだと、私の場合(あくまでも私の場合)あ~この親は信頼関係築く気ゼロで、消費者としてサービスを受けるつもりだけなんだなと思うわけです。
そして、レストランでは代金払って客としての100%
なぜそこまで思うか。
担任の先生、授業は下手かもしれませんが、
勘違いしないでくださいね。何も私は、絶対批判をするな!と言いたいわけではないのです。むしろ、担任の資質が原因で学級崩壊が起きているような場合、授業アンケートで手厳しく批判するべきだと思っています。
(学校は自浄作用が働かない場合が多いので。だたし、どうしても改善してほしいことがあるなら、電話や個人面談等で直接伝えた方が良いです)
何が言いたいかというと、深い考えなしで消費者意識をもとに書いてしまうことで、教員にモンスターペアレント扱いを受けてしまっている保護者は損しているな~ということです。
(ちなみに、授業アンケートをファイルにまとめて職員室で回覧する学校もありますので、見ているのは担任だけではない可能性高いですよ)
※あと、面倒だからといって提出しないのもあまり良くないです。子どものことちゃんと考えてる親なのかなとか、授業でネガティブな印象を与えたのかな等担任は心配になるものです。無理する必要はありませんが、可能な限り、書いて出すべきです。
★まとめ
授業アンケートは、お客様アンケートではありません。
担任と信頼関係を築くツールなのです。
・挨拶文を書く!
・可能ならほめる!
の2つを内容に盛り込み、担任の先生とスムーズに信頼関係を築いてください。
以上、元教員トウマコの担任目線で、「授業アンケートは、お客様アンケートではない!」でした。