担任の先生はどうやって決められるの?元小学校教員が校長の人事(10の配慮事項)を解説します

投稿者: | 2017年4月6日

4月、子どもや保護者はクラス分けや担任の先生に一喜一憂する時期です。

以前、子どもたちのクラス分けについてまとめましたが、今回は担任の先生のクラス分け(人事)について取り上げます。

この人事、決めているのは校長です。

校長一人で決められます。

では校長はどのような事項に配慮し、どのような順序で決めていくのか。

このことについて、私の小学校教員時代の経験に基づき、担任人事の決め方について説明していきます。

 

1.偶数学年は持ち上がりが多い

学校や校長の方針にもよりますが、一般的に2.4.6年の偶数学年は奇数学年からの持ち上がりが多いです。

特に大きな問題がなければ、持ち上がりをさせます。

持ち上がりには一長一短ありますが、メリットとしては継続性が担保できる、安定的な学校運営ができる等です。

 

2.学年主任

単級のような小規模校を除けば、まず決められるのは学年主任です。

なぜなら学年主任はある程度の経験がないと務まらないからです。

校長はまず6人(6学年)の学年主任を決めます。

 

3.次に健康状態

次に配慮する事項は、教員の健康事項です。

休職から復帰した教員を専科にあてがったり、比較的負担の軽い学年を担当させたりします。

また、出産を控える教員は宿泊行事のある高学年には配当しないこともあります。

 

4.学級崩壊が起きない人事

事故・事件を除けば、今校長が最も恐れていることは学級崩壊です。

ですから、学級崩壊を防ぐための人事を一生懸命考えます。

つまり、力量のある教員を大変な学年・学級に、そうでない教員を負担の軽い学年・学級に振り分けます。

そのため、大変な学校では1.で述べた、持ち上がりが行われない場合も多いです。

 

5.そして人間関係

そして、校長にも依りますが、教員同士の人間関係も考慮されます。

私が教員になって驚いたことの一つがこれです。

あー、子どもたちにとって良い担任より教員同士の人間関係が優先されるのかよ!と思って、失望したこともあります。

教員の人間関係が悪いと子どもたちにも悪影響が及ぶ可能性が強いので、ある意味子どものためといえるのかもしれませんが。

 

6.経験、力量

そして、経験年数や力量を考慮します。

教員の経験や力量、学年ごとの子どもたちの実態など総合的に考えて決定していきます。

初任者の場合、一緒に組ませる学年主任は指導教官になりますので、指導教官に合わせた(あるいは逆に初任者に指導教官が合わせる)人事になる場合もあります。

また、余裕がある学校は教員の成長を考えてということもあります。

ちなみに、なかには校長室に籠って校内を周らない校長もいますが、彼らがどのようにして教員の力量を把握しているかは本当に謎です。(おそらく評判と印象だけで決めています)

 

7.モンペ対策も

保護者対策で人事を決める場合もあります。

例えば多くの教員が手を焼いているモンスターペアレントに好感をもたれている教員がいたりすると、その教員がモンペの子どもがいる学級担任になったりします。

校長はなるべくクレーム対応したくありませんから、それを抑える人事を行うことは良い悪いかは別にして理解できます。(子どもの成長のための学校なので私は間違っていると思いますが)

 

8.男女比

男女比も配慮されます。

例えば、高学年の教員が全員男性だったりすると、生理等の悩みについて女子児童が相談しづらくなってしまいます。また、教育上のことを考えても学年内に男性の先生も女性の先生もいた方が良いとされています。

もちろん不可能な場合もありますが、可能な範囲において考慮されます。

 

9.教員が交渉するケースも

校長によっては前年度末に希望のアンケートを取る校長がいたり、丁寧に決定前に伝達する校長もいたりします。

これを利用して交渉を行う教員もいます。

例えば、人事は学年・学級だけでなく他の校務分掌もあるので、生活指導主任など校務上重い仕事を担当させられることもあります。(給料はほとんど変わらず)

そのときに、その重い校務を受け入れるので、希望の学年・学級の担任にしてもらう、といった交渉を行う教員もいるようです。(本来は校長はすべて命令できるのですが、校長も人情があるのでこういうことがまかり通る場合もあります)

 

10.校長の好き嫌い

校長も人間ですから、自分と良好な関係にある教員を希望の人事を叶えることも少なからずあります。

私も、あの人はいつも希望通りになるよな~と驚いたこともあります。

私の経験ではそういう希望が通る人は大抵、校長に媚びへつらっている教員です。

普段から校長にペコペコしている教員はこれを狙っているのですから、彼らの戦略勝ちともいえるかもしれません。(私はこういう輩大嫌いですが)

 

★まとめ

言うまでもなく、校長によって、微妙に決め方は異なります。上記はあくまでも私の経験でしかありません。

しかし概ねこのような事項を配慮して決めていくようです。

校長は学校全体を見て、総合的に人事を決定していくので、順調にいっているにもかかわらず学級担任が持ち上がらなかったり等、個別の子どものためにはならないこともあります。

また、人事が失敗したからといって、一切責任も追及されません。

子ども・保護者・教員にとっては1年間という長い期間拘束される担任人事、もう少し子どもたちのことを第一に考えて行われてほしいものですが、現状はこのように様々な事情を考慮・配慮されて決められています。

以上、元公立小学校教員トウワマコトによる、「担任の先生はどうやって決められるの?元小学校教員が校長の人事(10の配慮事項)を解説します」でした!

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