※2016年の初投稿時は本記事のように考えていましたが、2022年現在はこのようには考えていません。メール連絡も可能になりましたし、保護者の多忙ぶりを知るにつれ、このようには(特にNG1)考えなくなりました。戒めとして記事は残しておきます。
小学校の先生と保護者が連絡に使う連絡帳。
たかが連絡帳ですが、されど連絡帳です。連絡帳で担任に悪い印象をもたれてしまうのは、保護者にとっても子どもにとってもすごくもったいない!
母親目線からの連絡帳についてのマナーや文例などについての記事は見ますが、教員(担任)目線からの記事はあまり見ないので、今回は元教員の私が担任目線で、「連絡帳で担任に嫌われる保護者、NG書き方3つ」について、お伝えします。
NG① 挨拶文がない
挨拶文を一言入れるだけで、ただそれだけで、担任の印象は良いです。多くの担任は、常識のある親、丁寧な親なんだなと思います。
「おはようございます」や「いつもお世話になっています」、「よろしくお願いします」などです。これらの挨拶文の有無で、担任にとってはその保護者に対する印象が大きく変わります。
A:「いつもお世話になっております。本日、熱が38度ほどあり、欠席いたします。よろしくお願いいたします」
B:「本日、熱が38度ほどあり、欠席いたします」
担任時代私はAに比べると、Bのように書いてくる保護者は丁寧さに欠ける(ちょっと失礼)と感じていました。共働きの家庭にとっては、朝は特に忙しいでしょうから、大変なのは理解できます。しかし、教員目線からいうと、Bの親はちょっと失礼というか少し常識がない人なんだなと判断します。
連絡帳は子どもの目に入ります。(低学年の漢字の読めない子どもたちもしっかりと予想しながら読んでいます。)
ですから担任からの印象のためではなく、我が子の教育のためにも、忙しくても一文添えることをオススメします。
NG② 「~~を持たせました」
おそらく保護者としては親切心で書いてくださると思うのですが、「持久走大会の参加の手紙を持たせました」、「絵の具を持たせました」などの「~~を持たせました」という連絡帳。低学年の保護者にたまにいます。
はっきり言って、迷惑です。
(もちろん、特別支援を要する子どもだったり、特に重要なものを子どもを通じてやりとりする場合だったり、特別な理由がある場合は除きます。)
そうではなくて、毎回毎回特別な理由もなく書いてくる保護者がいます。1人ならまだ良いですが、複数以上いると困ります。担任の方から「迷惑だからやめてください」と言うわけにはなかなかいきません。
で、なぜ迷惑か?
理由は、忙しいから。そして、子どもの指導を行いたいから。
超シンプルです。
担任は1人で20~40人の子どもを預かっています。
子どもが登校したら授業だけでなく、休み時間も授業の準備や子どもと遊んだりと連絡帳に返信を書く時間などありません。
また、給食を一気にかきこんで作った時間は、小テストの採点や宿題の添削等に使います。子どもが下校するまでトイレに一度も行けないなんていうこともザラにあります。
結局、どうなるかと言うと、授業中子どもに課題を与えている時間(本当は机間巡視といって、学習指導にあたりたい時間)などに、寸暇を惜しんで返信を書くのです。
NG③ 我が子の言い分だけで担任を責め立てる
これはもう、NG①とNG②とは次元が異なります。上の2つは担任にダメージを与えることはほとんどありませんが、これをやられるとたとえ1回でもかなりストレスに感じます。(そして、脳内でモンスターペアレント警戒注意報が出ます)
言うまでもなく、子どもは自分にとって都合の良いことしか言いません。(まだ未熟ですから)
親との関係性の中で、このままだと自分が叱られると思ったら、ウソをついて自分を守ろうとすることもあります。
そして、これらのことを理屈では理解していても、なかには我が子のことを信じたいという気持ちが必要以上に強く働いてしまう親がいます。
例えばそういう親は、子どもが言う「先生が○○と言った」という言葉を鵜呑みにして、事実ではないことをもとに、「それが教育者の言葉ですか」とか「撤回して謝ってください」と連絡帳で責め立ててくるのです。
担任を批判したり、謝罪を求めるのも良いですが、まずは”事実の確認”をきちんとしてからでも遅くないはずです。それが両者(子どもも含めて三者)のためになります。
学校で起きたことなら、担任の方がたくさん情報を持っています。確認の前に責め立てると、事実が分かってから恥をかきます。
そして、担任を責めたくなるまでの気持ちになるのであれば、もうそれは連絡帳でやりとりを行うのは不向きです。電話の方が良いです。
先ほど書いた通り教員は忙しいですが、子どもが下校した後なら電話に出ることができます。
★まとめ
担任は連絡帳で、親の程度を判断し、その後の対応を考える材料の一つにしています。
連絡帳で担任に程度の低い親と思われては、あなたも、あなたのお子さんも損です。
まあそもそも、いい加減スマホのアプリとかで連絡できるようにすれば、お互いもっとスムーズにコミュニケーションできるはずなんですけどね。
※追記
これまで感謝の言葉の一つも書いたことがない親が痛いところ突かれたように感じてか、「こんな先生に担任になってほしくない」「何でこんな上から目線なの?」「親によって子どもへ対応変えるの?」という、あなた日本語読めます? みたいな反応がくるので、追記する。親によって対応変えるのは子どもへではなく親へです、当然。それからこの記事はあくまでも「アドバイス」であって強制ではないので、違うと思うのであればスルーすれば良いだけだと思います。一々こんなことまで書かないといけないなんてアホくさいけれど。
以上、元教員トウマコの担任目線による、「連絡帳で担任に嫌われる保護者、NG書き方3つ」でした!
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今、学校は疲弊している――調査・報告書ばかり要求する教育委員会、無責任で保身しか考えない学校長、行事に過度な期待を寄せる親――草の根の現場経験から実例を挙げながら、リアルな学校の実情・問題点などを浮き彫りにする。
また、時代の変化に対応できないPTAの問題や職員室の内情にも切り込んでいく。 子どもファーストで動かない学校。そのような学校とどのように対峙したら良いのか。連絡帳の書き方や通知表の見方等、担任や学校と信頼関係を築きたい保護者へのアドバイスも行う。
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コメント
いや~本当にその通りです。程度の低い親の子は、担任にそう見られますから、損ですよね。いざという時に助けてもらえません。
なーんか、この文章書いてる先生の方も嫌だなあー、超!上から目線で。
担任は連絡帳で、親の程度を判断し、その後の対応を考える材料の一つにしています。
親の程度、ねえ? 親に合わせて子供への対応を変えるのですか? そんな先生に受け持ってもらいたくないわあ。この先生にいいたいよ!親だってね、子供の先生を選べないんですよー(笑)
まずは偽アドレスでなくちゃんとしたメアド書き込むところからしましょうね。
小学校で担任してます。いや~まさにその通り!!私も全く同じこと思ってました。担任に嫌われてもいいことなんて、何一つないのに、やっぱり、担任の経験ないと分からないんですね。連絡帳!これも親の程度が分かっちゃうんですよねぇ。漢字間違えてると、思わず赤入れたくなるんですよ。まあ、そういう親の子どもはやっぱりレベル低くて、遺伝子の恐ろしさを感じます。まあ、そういう親の子どもには熱心に教えたりはしません。覚えませんから。