昨日のTBSラジオ『荻上チキ・Session-22』教員の働き方改革特集で取り上げられていた現役教員の声が悲痛すぎる

投稿者: | 2017年7月6日

7/5(水)のTBSラジオ『荻上チキ・Session-22』、テーマは「長時間労働や非正規雇用も問題に〜教員の働き方、その実態」でした。

番組は約1時間、評論家・荻上チキさんと早稲田大学教育・総合科学学術院・油布佐和子教授の対談形式で行われました。

 

◆油布教授の解説

番組は冒頭、下記の2つのニュースを提示します。

松野大臣「看過できない状況」 教師の働き方改革で(出典:テレビ朝日2017年6月22日)

非正規小中教員4万人、担任や部活も…処遇に差(出典:読売新聞2017年6月27日)

そして、なぜこのような状況が生じているのか油布教授から荻上さん及びリスナーに解説がありました。

以下に、油布教授の解説を箇条書きでまとめました。(全文知りたい方はRadikoで1週間視聴可能です)

  • 現在と質は異なるものの教師が忙しいのは戦後まもなくからである(例えば昔は宿直勤務があった)
  • 今回文科大臣に取り上げられた理由は、①昨年末の電通の事件から働き方改革が話題になっていること、②教員だけが労働時間の上限規制から外れていること、③名古屋大学・内田先生などにより部活指導の負担が知られるようになったこと、である
  • 学校への期待が大きくなりすぎていていることが教員の負担増になっている(消費者教育、ICT教育などの新しい教育、地域との連携など)
  • 事務的な仕事の多さ(学力テストの採点、アンケートへの回答など)
  • 法定休日はあるが、所定勤務時間を知らない者が約半数など教員自身が労働権利に無頓着なこと(教員養成で教育放棄、服務について扱うが、労働法規は扱わないことが一因)
  • 基本的に残業代は出ないこと(給特法で一律4%が支給されるが、今その見直しが検討されている)
  • 病気休職者の増加に関しては、有給で何とかしている人は数字に表れていないのでもっと裾野は広い(多い)のではないか
  • (組合は取り組んでいるのかというリスナーからの質問に対し)組合も取り組んではいるが、組合の加入率は低下しているため影響力が弱まっている
  • 非正規教員(常勤)は、待遇は異なるが正規教員と同じ仕事内容。
  • 非正規教員が多くなると、正規教員と利害や力関係が生まれ、協働しづらい環境になる
  • 女性教員は多いが、管理職は少ない。なぜなら長時間労働を要する隠れたキャリアパス(部活指導や校務分掌)があるから

 

◆荻上チキさんの意見

油布教授の解説を聞いた荻上さん。

残業代を出す+インターバル規制等の労働規制という2つの改革が必要ではないか、という極めて真っ当なご意見を述べられていました。

完全同意です。

 

◆現場教員からの悲痛すぎる声

そして番組は、現場教員の声を紹介します。

一人ひとりのメールが長かったので要点だけ以下にまとめました。

  • (現場小学校教員)毎日が疲労感でいっぱい。勤務時間前に児童が校内にいるため、その前から勤務している。休み時間も採点や授業の準備で休めないどころか夕方までトイレに行けないことも多い。放課後も会議や調査への回答などで授業の準備がおろそかになる。やってもやっても終わらない仕事。心療内科に通いながら仕事をしている。
  • (現場中学校教員)7時半から勤務開始。やりがいはあるが、正直しんどい。学力調査は、国・県・市の3つからありテストだけでなく分析もある。小中連携の研修、道徳教育、キャリア教育と仕事は増える一方。頑張っても手を抜いても給料は同じだが、真面目な先生が多いので皆必死にやっている。ただし共感してくれる管理職は少ないので現場は疲弊している。
  • (現場元中学校現小学校教員)土日部活で2歳の子供がいたが家族と過ごせない。妻から2人目は諦めると言われた。部活をしながら家族は守れないので、小学校教員に校種替えした。家族を守れない者にクラスも学校も守れないと思う。
  • (現場非正規教員)担任、情報主任、テニス部を担当させられた。正規教員が持ちたくない仕事をすべてもたされたようだった。
  • (現場非正規教員)日々の業務に追われ、採用試験の勉強まで手が回らない。

児童が下校するまでトイレに行けない、勤務時間前から児童が登校している、重複する調査と共感のない管理職、非正規教員が正規教員が拒否した仕事を回される・・・・・どれも“教員あるある”のエピソードです。決して一部の教員だけが置かれた状況ではありません。

なかでも、休日の部活指導のせいで家族が守れないという元中学校教員の声、悲痛すぎます。

 

★まとめ

TBSラジオ『荻上チキ・Session-22』、素晴らしい内容でした。

このように、テレビや新聞、ラジオ等で教員の働き方について報道されることが多くなりました。

とても良いことだと思います。

今まで世の中は教員に対して「学校の先生は世間知らずだ」という風潮がありました。しかし、私から言わせればこれまで「世の中は学校知らず」過ぎたのです。

世の中に現状がより広く知れ渡り、状況が改善されることを期待します。(ちなみに私もラジオ出演し、教員の働き方改革を訴えています↓)

関連記事:FMラジオJFN系列「OH! HAPPY MORNING」に出演して、”教員の働き方”改善について語ったこと

 


スポンサーリンク