2025年に発生した教員による児童生徒への性暴力・わいせつ事案をまとめた

その他

学校は、子どもたちが安心して学び、生活するための場所です。しかし、児童生徒を守る立場にある教員自身が、性暴力やわいせつ行為を行う事案が後を絶ちません。

今回は、2025年(令和7年)に発生した、または同年にわたって行われた教員による児童生徒への性暴力・わいせつ事案について、各教育委員会の公表資料や新聞・テレビ報道をもとに整理しました。

小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の教諭・講師を対象とし、校外で18歳未満の子どもに対して行われた事案も含めています。

この記事の調査基準

対象期間:2025年1月1日~12月31日

対象:教員による児童生徒等への性暴力、わいせつ行為、盗撮、性的画像の要求、不適切な性的接触など

資料確認日:2026年10月27日

※2026年に処分・公表された事案でも、行為が2025年に行われていたものは掲載しています。

※掲載事案は全国の全件ではありません。行為期間や処分内容が確認できた事案を中心に掲載しており、今後の資料確認により追加・修正する可能性があります。

※刑事事件の容疑、教育委員会が認定した事実、裁判所の判決は区別しています。

2025年に発生した教員による性暴力・わいせつ事案一覧

今回、2025年中の行為または2025年を含む行為期間を資料で確認できた37事案を掲載します。

なお、同じ被害者に対して複数回の行為が行われていた場合でも、原則として教員1人の一連の事案を1件として整理しています。

北海道・東北・関東地方

地域 教員・学校種 2025年の事案概要 処分・出典
青森県 26歳男性・公立中学校教諭 7月、以前勤務していた中学校の女子生徒に対する不同意性交の疑いで逮捕された。報道によると逮捕時には容疑を認めていた。 2025年7月逮捕。共同通信報道
茨城県 29歳男性・県立高校教諭 7月、勤務校の生徒へのわいせつ行為。 2025年10月23日懲戒免職。茨城県教委資料(PDF)
東京都 38歳男性・公立小学校主任教諭 5月、勤務校の女子児童に対して性的な身体接触を行った。 2025年12月24日懲戒免職。東京都教委公表資料(PDF)
埼玉県 萩原恭平・27歳、三郷市立立花小学校教諭 5月25日、複数の女子中学生に性的なメッセージを送り、下着姿の画像を要求した。 2025年9月25日懲戒免職。埼玉県教委
埼玉県 斉藤維人・48歳、公立小学校教諭 7月1日、勤務校で複数の女子児童の着替えをスマートフォンで盗撮した。 2025年9月11日懲戒免職。埼玉県教委
埼玉県 36歳男性・公立中学校教諭 8月、生徒を撮影した動画に写っていた女子生徒の下着などの部分を静止画に加工して保存した。 2026年1月22日懲戒免職。埼玉県教委
埼玉県 64歳男性・県立特別支援学校講師 8~9月、勤務校の女子生徒に対し、校内でわいせつな身体接触を行った。 2026年2月18日懲戒免職。埼玉県教委
埼玉県 28歳男性・県立高校教諭 8~11月、勤務校の女子生徒に性的な内容を含む不適切なメッセージを送信した。 2026年3月11日懲戒免職。埼玉県教委
埼玉県 37歳男性・公立中学校教諭 8~12月、勤務校の女子生徒を自身の膝の上に座らせ、抱きしめるなどした。 2026年3月23日懲戒免職。埼玉県教委
千葉県 遠藤翼・27歳、千葉市立松ケ丘小学校教諭 5月11日、面識のない小学生男児へのわいせつ目的誘拐事件などで起訴された。 2025年8月8日懲戒免職。千葉日報
千葉県 環彩香・32歳、県立松戸特別支援学校教諭 2024年10月~2025年5月、SNSで知り合った18歳未満の少年に対し、複数回わいせつ行為を行った。 2025年8月20日懲戒免職。千葉テレビ報道
千葉県 根本翔生・27歳、松戸市立牧野原中学校教諭 3月、SNSで知り合った18歳未満の女性に金銭を支払い、性的な動画を送らせた。 2026年3月19日懲戒免職。千葉県教委
千葉県 60代男性・公立中学校教諭 2025年8月~2026年2月、勤務校の女子生徒に対して性暴力を行った。 2026年3月19日懲戒免職。千葉県教委
千葉県 30代男性・県立高校教諭 2025年11月~2026年5月、勤務校の女子生徒を繰り返し抱きしめるなどした。 2026年7月22日懲戒免職。毎日新聞報道
千葉県 20代男性・県立高校教諭 2025年4~11月、勤務校の女子生徒に対して繰り返し身体的な接触を行った。 2026年1月14日懲戒免職。千葉日報

神奈川県

教員・学校種 2025年の事案概要 処分・出典
20代男性・県立高校教諭 6月7~12日、勤務校の女子生徒に対する性暴力。 2025年9月4日懲戒免職。神奈川県教委
花島耀平・31歳、県立生田高校教諭(臨時的任用) 4~10月、勤務校の女子生徒を含む複数の女性を盗撮した。 2025年12月23日懲戒免職。神奈川県教委
加倉井蓮也・25歳、相模原市立小学校教諭 5~6月、勤務校の女子トイレに盗撮目的で小型カメラを設置した。 2025年6月19日懲戒免職。共同通信報道
小瀬村史也・元横浜市立小学校教諭 2025年、女子児童の盗撮画像を教員らのSNSグループで共有した事件。 2026年6月、懲役8年の判決が報じられた。テレビ愛知報道
今枝契輔・30歳、県立高校教諭 12月1~2日、当時17歳の女性に対する児童生徒性暴力等。 2026年5月14日懲戒免職。神奈川県教委
60代男性・県立特別支援学校総括教諭 9~12月、勤務校の女子生徒に対して繰り返し性的な身体接触を行った。 2026年3月13日懲戒免職。神奈川県教委
30代男性・県立高校教諭 2025年12月~2026年1月、勤務校の女子生徒に性的な映像を見せ、不適切な発言をした。 2026年8月12日懲戒免職。神奈川県教委

東海地方

地域 教員・学校種 2025年の事案概要 処分・出典
静岡県 35歳男性・県立高校教諭 8~9月、勤務校の女子生徒を繰り返し抱きしめたり、キスをしたりした。 2025年12月18日懲戒免職。静岡朝日テレビ
静岡県 36歳男性・県立高校教諭 2023年6月~2025年3月、女子生徒と性的なメッセージのやり取りを行った。校内でのわいせつ行為は2024年3~4月と公表されている。 2025年6月18日懲戒免職。静岡県教委資料(PDF)
愛知県 水井聖清・40歳、名古屋市立学校教諭 9月、女子児童の下着を盗撮する目的で教室にカメラを設置したほか、複数回盗撮を行った。 2025年10月17日懲戒免職。名古屋市教委
愛知県 33歳男性・あま市立小学校教諭 2月、勤務校で女子児童の着替えを盗撮する目的でスマートフォンを設置した。 2025年6月9日懲戒免職。中京テレビ報道

近畿地方

地域 教員・学校種 2025年の事案概要 処分・出典
大阪府 佐野裕一・40歳、高槻市立第三中学校教諭 4月14~15日、勤務校の女子トイレにカメラを設置し盗撮した。 2025年5月30日懲戒免職。大阪府教委
大阪府 田中直人・35歳、富田林市立金剛中学校教諭 7~8月、SNSで女子中学生に性的な画像を要求し、一部を録画した。 2025年11月27日懲戒免職。大阪府教委
大阪府 竹村颯真・26歳、府立淀川清流高校教諭 10月と12月、面識のない女子高校生らに対してわいせつ行為を行った。 2026年3月26日懲戒免職。大阪府教委
大阪府 髙橋太史・26歳、東大阪市立北宮小学校講師 4~5月、通勤途中のバスや商業施設で、女子高校生らを複数回盗撮した。 2025年6月27日懲戒免職。大阪府教委
京都府 43歳男性・京都市立中学校教諭 5月、勤務校の女子生徒のスカート内をスマートフォンで盗撮した。 2025年10月懲戒免職。京都新聞の報道内容
京都府 38歳男性・公立中学校教諭 2月、勤務校の女子生徒に対する不同意わいせつ行為。 2026年4月懲戒免職。有罪判決が報じられている。処分・裁判報道
兵庫県 39歳男性・神戸市立中学校教諭 3~4月、11歳の児童に性的な画像を撮影・送信させた。 2026年2月6日懲戒免職。神戸市教委

九州・沖縄地方

地域 教員・学校種 2025年の事案概要 処分・出典
福岡県 20代男性・県立学校教諭 7~9月、勤務校の女子生徒に対し、校外で繰り返しわいせつ行為を行った。 2025年11月13日懲戒免職。毎日新聞報道
熊本県 43歳男性・熊本市立中学校教諭 7月、勤務校の女子生徒を校内で抱きしめ、キスをした。 2025年9月26日懲戒免職。熊本市教委
沖縄県 20代男性・市町村立学校教諭 3月下旬~4月上旬、児童生徒1人へのわいせつ行為や、性的なメッセージの送信を行った。 2025年6月12日懲戒免職。琉球新報
沖縄県 20代男性・県立学校教諭 6月、児童生徒に対するわいせつ行為を行った。 2025年8月21日懲戒免職。琉球新報

※表中の処分日は懲戒処分の日を示しています。逮捕・起訴・有罪判決の有無は事案によって異なります。

※氏名を公表していない自治体については、被害児童生徒の特定につながるおそれなどを考慮して匿名のまま掲載しています。

2025年に処分されても、事件が起きたのは過去という場合も

2025年に教員が処分されたからといって、その年に性暴力が発生したとは限りません。

例えば、群馬県教育委員会は2025年7月23日、県立高校の50代男性教諭を児童生徒性暴力等により懲戒免職としました。

また、同年10月23日にも、公立中学校の29歳男性教諭が盗撮行為および児童生徒性暴力等によって懲戒免職になっています。

しかし、これらの公表資料だけでは、具体的な行為年月日まで確定できません。

そのため、上記の一覧には含めていません。

今回の37事案は、全国の総数ではない

今回確認した37事案は、2025年に全国で発生した教員による児童生徒性暴力の全件を意味するものではありません。

公表されていない事案もあれば、被害が申告されていない事案、現在も調査や裁判が続いている事案もあると考えられます。

また、教育委員会によって公表の方法や内容が異なり、被処分者の氏名・学校名・行為時期などが公表されない場合もあります。

文部科学省が公表した「令和6年度公立学校教職員の人事行政状況調査」では、2024年度に性犯罪・性暴力等を理由として懲戒処分等を受けた教育職員は281人でした。

ただし、この281人は2024年度に処分等を受けた人数であり、2024年中に行為があった人数でも、児童生徒のみを被害対象とした人数でもありません。

出典:文部科学省「令和6年度公立学校教職員の人事行政状況調査」

したがって、2025年の事案についても、単純に逮捕者数や懲戒免職者数だけから実際の発生件数を把握することはできません。

まとめ―子どもが安心して通える学校にするために

2025年、全国各地で教員による児童生徒への性暴力やわいせつ行為が確認されています。

今回紹介したものだけでも、教室やトイレでの盗撮、SNSを利用した性的な要求、学校内外でのわいせつ行為など、さまざまな事案がありました。

もちろん、こうした事件を起こす教員がいるからといって、教員全体が同じような行為をしているわけではありません。

しかし、たとえ一人の教員による行為であっても、被害を受けた子どもの心身や学校生活に深刻な影響を与える可能性があります。

私自身、元小学校教員として、学校が子どもたちにとって安心できる場所であってほしいと考えています。

そのためには、性暴力を行った教員の責任を問うだけではなく、被害が起きない仕組み、被害を早期に発見できる仕組み、そして被害に遭った子どもを守る仕組みを整えていかなければなりません。

今後も教育委員会の公表資料や報道を確認し、2025年に発生した事案について、追加情報が分かり次第、記事を更新していきたいと思います。

※本記事は2026年10月27日時点で確認できた資料に基づいています。行政上の懲戒処分と刑事上の有罪判決は異なります。氏名非公表の教員について、独自の推測による特定は行っていません。

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